Sorrow

June 28, 2017

その日私は、10年以上経験していない日本の梅雨の中、仕事で初めて訪れる富士山の麓で、遅いランチを食べようか、食べまいか迷ってました。
ロサンゼルスとはまた一味違う、強い紫外線と湿気、そして「ジリジリ」と音が聞こえそうなくらいの強い日差しで、とりあえずローカルっぽい物を食べたいな、と思い手打ちうどんのお店に入ったのでした。
ランチタイムを過ぎた店内は店主のおじさんが気を抜いて、ちょうど休憩中で一息ついているところでした。
誰もいない店内でカウンターの横には小さなテレビからワイドショーが流れていて、その雰囲気は何とも日本らしい、と思ったのもつかの間。
テレビからは疲労感を漂わせた歌舞伎役者の市川海老蔵さんがうやうやしく一礼して記者会見を始める様子が目に入ってきました。
一瞬状況をよく理解できないまま、テレビに釘付けになっている私を店主の「何にしますか?」という声でハッと我に返る。
時差ボケと長時間の移動で疲れていた私は今ひとつ状況と気持ちがついていけず、でもそんな中、目に入って来たのは、画面の右上に「小林真央さん昨夜亡くなる」の文字。
2008年、当時プレイボーイの印象が強かった海老蔵さんが結婚相手に選んだのは清純派の美人キャスターというニュースを聞いて、結局プレイボーイも最終的に選ぶのは彼女のような正統派タイプなんだな、と妙に納得したのをよく覚えています。
でも、そんな彼らに対する印象はここ一年くらいで随分と変わったのでした。
それは、真央さんが34歳の若さで乳がんを患っていることを知り、彼女のブログを覗くようになってから。
実は10年以上前のことだけど、私も愛する自分の母を同じ病気で亡くしています。
それはそれはショックで、言葉に表すことができないくらい、今でも、そしてこれからも私の人生において埋めようのない悲しい出来事です。
だから奇跡を信じ続け、強く、まっすぐで、聖人のような優しい真央さんの言葉には、毎回こちらが勇気をもらうほどでした。
実際に彼女と交友があったわけでも何でもないけれど、彼女の悲報は改めて感謝の気持ちを忘れずに日々を精一杯生きていかなければ、と実感させる出来事でした。
人生はとても儚く、普段生きていると、周囲と比べたり、不平不満を言ったり、足りないものばかりに目が行ってしまいがちです。
でも絶対に you can’t take anything for granted.
病と闘いながら、本当はご自分が一番辛かったにもかかわらず、日本中、世界中を愛で包み、インスパイアし続けた彼女は本当に魅力的で美しい。
心よりご冥福をお祈りいたします。
A former Japanese newscaster, Mao Kobayashi passed away on June 22nd. She was only 34.
Married to a Kabuki actor, Ebizo Ichikawa, a young and beautiful woman, who seemed to have everything. Not too long ago, she had announced that she’d been battling breast cancer. Through her blog, she’d expressed her belief for a miracle, and her words had inspired so many.
It’s been over ten years, but I had lost my mother to the same disease.
Losing your mother is something that I will never recover from.
Not that I was friends with Mao, but her words had touched my soul and made me think about my mother a lot. I just wanted to extend my deepest sympathies to her and her family.